研究室紹介

史・春本研究室は, 金属物理学・回折結晶学をバックグラウンドに,
機能性ナノ薄膜の物性に関する研究を行っています.

本研究室の特徴:

① 物理に近い(電子物性・量子力学を学ぶ)
・材料系金属分野の所属ですが,研究室の専門とする金属物理学は,固体物理学・物性物理学に近い研究テーマのため,状態密度や
 スピン分極,電子の運動・電気伝導,半導体・ホール効果などの電子物性・量子力学を学ぶことができます.
・研究対象は、磁気、電気、水素化特性などと多岐にわたっており、 電子顕微鏡・X線回折装置・電子分光装置などの分析設備も
 駆使して、その物性研究に取り組んでいます(研究の詳細は、こちら)。

② 留学生が多い
・外国人教員2名在籍のため,研究室所属学生の約5割が留学生です.
・留学生とのコミュニケーションは日本語に加えて英語でも行われ,好むと好まざるとに関わらず英語力の向上を期待できます.
・研究室内のミーティング(輪講・勉強会)では、 自分自身の研究分野だけでなく、他のメンバーが取り組む様々な分野の知識
 を吸収することができます。

③ 就職先がバラエティ豊か
・就職先の分野は,素材,自動車,分析機器,家電,半導体,資源,石油,商社,コンサル,銀行などと非常に幅広いです.この理
 由として,研究テーマを幅広く持っていること,機能性材料を研究対象としていること,更には,留学生が多く語学・国際交流に
 自信が持てるようになることなどが挙げられます.
・就職先の例:日鉄JFE, キヤノン, 富士電機, 日本航空, 日立, 日本電子, 住友化学, トヨタ, ニコン, ソニー, 大日本印刷, 東京エレク
 トロン博報堂, テレビ朝日, スズキ自動車, NHK, リケン, デンソー, アクセンチュア, リクルート, オリンパス, マッキンゼー, 三菱
 商事など


このように、材料系の入試区分A群(金属)の中でも、ひときわ異彩を放っている史・春本研究室に是非お越しください。


沿革

1942年3月(昭和17年3月)
東大から桶谷繁雄が東工大に招聘され、桶谷繁雄研究室を創立する。
1965年
桶谷繁雄・長倉繁麿研究室(物理冶金学講座、後に金属物理学講座)となる。
フランスより電子線回折・真空の技術を輸入する。
1974年
長倉繁麿・入戸野修研究室となる。X線回折結晶学・薄膜にも取り組む。
1993年
入戸野修・中村吉男研究室となる。超高圧(1000 kV)電子顕微鏡を用い炭素鋼・その他合金を研究する。
2004年
中村吉男・史蹟研究室となる。磁気記録やMRAMを見据え、垂直磁気異方性薄膜・交換バイアスに精力的に取り組む。
2016年
東工大教育改革により金属物理学講座を解散する(が、金属物理学のフィロソフィーは残る)。
中村吉男・史蹟 2研究室共同運営体制となる。
2024年
史蹟・春本高志研究室となる。水素エネルギー社会を見据え、金属水素化物・水素センサにも取り組む。
(2043年3月)
研究室 創立100周年を迎える予定。